こんにちは。

今日の札幌は冷え込みが進み初雪となりました。積雪はまだ先ですが冬将軍が近くまで来ているようです。
本州では紅葉が綺麗な季節でしょうか。Office Kanonの癒しのギャラリーにも紅葉の写真を公開しています。
ぜひご覧くださいね。

さて今日は相続と介護に関わるお話です。

今回は2019年7月に施行された改正分から【特別寄与料】と介護についてです。
相続人以外の親族が寄与をした場合を【特別寄与料】といいます。

元々【寄与分】という制度はあったのですが、これは介護などに携わってきた『相続人」への上乗せ分の制度です。
しかし2019年7月施行の【特別寄与料】は相続人以外にもその適用がなされるのです。
これは中々画期的な制度だと思います。

日本では歴史上、介護は妻や娘そして嫁が担うものという風潮が強く、それは平成の世の中になってもあまり変わらないように思います。
介護保険サービスを利用しても嫁の負担が大きいと思うのです。

私は、かつて居宅介護支援事業所のケアマネジャーとして多くのご家庭に関わってきました。
その中のとあるご家庭での話です。
そのご家庭では、親よりも先に息子さんが亡くなっており、残された息子さんのお嫁さんが一生懸命介護をしていました。
そのお嫁さんが『介護は辛いけど我慢すればこの家は私が貰えるから』と呟いたのです。

ケアマネジャーの立場から、その言葉について言及はできませんでしたが、元税理士事務所に勤務していて多くの相続に携わってきた私です。
心中では「もらえると良いけど遺言書はあるのかな?揉めないと良いな・・・」そう思ったのです。
なぜなら息子の嫁に相続権は無いからです。(※遺言書があれば貰える場合もあります)
一生懸命、義理の親の介護をしても一円も貰う権利はありません。
他にも貰えると勘違いされていた方も多くいらっしゃったようにお見受けしていました。
それは大変残酷な事実です。

そうした歴史を鑑みると今回の【特別寄与料】は、ぜひ世の中の介護を頑張っているお嫁さんたちに知ってほしいと思います。
相続は誰かが亡くなることがないと平素気にすることは殆どないと思いますが、法律は少しずつ改正を繰り返して現代に見合うようになってきているのです。

特別寄与料を請求できるのは次の2つの要件を満たしている人です。

●被相続人の親族であること(相続人および放棄者等を除く)

※親族とは被相続人の配偶者、6親等以内の血族、3親等以内の姻族をいう。
※親族以外の者や内縁の妻は特別の寄与をしていたとしても対象にはならない。
社会保険法と異なり税法では入籍している必要があります。

被相続人に対して無償で療養看護その他の労務の提供をしたことにより、被相続人の財産の維持または増加について特別な寄与をしたことが証明できること

※被相続人とは亡くなった方のことです。
※被相続人の介護または被相続人の行っていた事業の手伝いなどを無償で行っていたこと。
謝礼金を受け取っている場合や給与を受けているときは対象になりません。

そして実際にいくら貰えるのかという問題があります。
計算方法はいくつか例がありますが、相続人と当事者間での協議、または家庭裁判所で特別寄与料の額が決定します。
例としては、介護サービスを利用していた場合かかった費用などをもとに計算するなどです。

特別寄与料=第三者の日当額×療養看護日数×裁量割合(0.5~0.8)

しかしこの制度を利用するには、どの程度の介護をどれだけの時間と日数を行っていたのかを証明する必要があります。
お嫁さんたちは、これらがわかる日誌をつけること、領収証を保管しておくと良いでしょう。

新しくできた制度ですので、ご不明点は弁護士・税理士・国税庁などにお問い合わせされることをお勧めいたします。
しかし心身共に疲労してしまう介護です。
それが『嫁だから当たり前』と言われる時代は終わったのだと感じます。

もちろんこの制度は相続する財産がある場合のみに有効ですから、これからもまったく報われないお嫁さんたちも多くいます。
義理の親の介護に一番大切なこと。
それは、実子たちからの『ありがとう』という感謝の気持ちとそれを表す言葉と態度。
これに尽きると思います。

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